管理職のためのパワハラ防止研修
講座概要
様々なハラスメント問題の中でパワハラは最も重大な社会問題の一つと言えます。企業としてパワハラの防止に努めることが求められていますが、パワハラが人間関係に端を発した問題である以上、仕組み構築だけでその撲滅は期待できません。本講座では管理職がパワハラ加害者とならないために、パワハラ自体の理解とともにパワハラを防ぐマネジメントの在り方について短時間で学習することを狙いとします。
学習目標
- パワハラの定義と実態、及びパワハラ問題による損失について理解する。
- パワハラの態様とどこからパワハラになるのかを考えるヒントを得る。
- パワハラ問題を起こしにくい上司の特徴と、そのために心掛けるべき行動を理解する。
本講座の特徴
パワハラについて詳しい知識を持つことは、パワハラを防止するために必要ではありますが、パワハラに詳しい上司とパワハラを起こさない上司は異なります。本講座ではパワハラの防止に焦点をあて、上司に期待されるマネジメント行動(とくに部下指導)について学習を行います。
講座仕様
- 想定受講者 :経営者、管理職、リーダー層
- 時間の目安 :3~4時間程度
- 受講人数の目安:16名~25名
研修カリキュラム
標準的なカリキュラムの一例をご紹介します。
1.パワハラの理解
・パワハラの実態
・パワハラの定義(法律の定め、厚生労働省の定義)
・パワハラに関する判例
2.指導とパワハラの区別
<ケース討議>どこからがパワハラなのか?
(個人検討、グループ討議、発表・講評、解説))
・パワハラの判定基準(厚生労働省の指針など)
・上司の指導責任とパワハラ防止責任
3.パワハラの防止
<ケース討議>様々なパワハラ
(個人検討、グループ討議、発表・講評、解説)
・「叱るとパワハラ」は誤り
・公平な視点での指導(上手なほめ方)
・部下に伝わる指導(上手な教え方と叱り方)
・上司としての責任受容(実施責任と結果責任)
4.部下との対話改善
・部下のタイプ判定(ソーシャルスタイルの考え方)
・タイプに合った指導方法
<ワーク>指導方法の改善策
(個人検討、代表者発表・講評、グループ内共有)
カスタマイズの視点
本講座は短時間でパワハラ問題を正しく理解し、予防策のヒントを得ていただくことを意図しています。しかし、パワハラ問題の多くが「部下指導の失敗」であるということを考えると、基本的な考え方を知るだけでなく、望ましい指導方法そのものを習得する必要があります。そのため、人事部門が主催する管理職向けのマネジメント教育(とくに部下指導に関わる部分)と融合させ、総合的な部下指導スキル研修として実施することをご提案いたします。