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管理職のための簿記センス入門

講座概要

 財務諸表を深く理解するためには簿記の知識を持つことが有効です。しかし、簿記の学習には時間がかかります。そもそも簿記特有の厳格なルールや会計上の概念の理解は、一般のビジネスパーソンにとって必要性の乏しいものです。その結果、「簿記の知識があればなあ」という思いだけで、結局は学ばずじまいに終わってしまいます。本講座では簿記の考え方を短時間で学び、財務諸表に表示される情報の本質を理解できるスキルを養成いたします。

学習目標

  1. 簿記の知識の有用性が理解できる。
  2. 簿記の一連の手続き(仕訳~決算)が理解できる。
  3. 簿記の知識を活かして勘定科目の意味が深く理解できる。

本講座の特徴

 本講座は管理職など一般のビジネスパーソンが簿記の原理を短時間で学び、財務諸表に記載された勘定科目の意味を深く理解できるようになることを目標としています。そのため、厳密な簿記のルール(利息の経過勘定による処理など)の中にはあえて無視した学習となっています。逆に、のれんなどの連結会計の概念や、繰延税金資産など簿記の知識を活用することで理解が容易になる勘定科目の学習を含みます。

講座仕様

  • 想定受講者  :部課長(管理職ではない方の受講も可能です)
  • 時間の目安  :7~8時間
  • 受講人数の目安:16名~25名

研修カリキュラム

 標準的なカリキュラムの一例をご紹介します。

1.簿記の概要

  ・簿記を学ぶ意義

  ・取引と仕訳

  ・仕訳から決算へ

  <ワーク>簿記の一連の手続き

2.学習のスタート

  ・場面設定(物語への招待)

 場面1 会社の設立

  ・資本の払い込みと会社の設立

  ・備品の購入

  ・マーケティング調査と取引基本契約の締結

 場面2 期中の取引

  ・売上計上と売掛金の回収

  ・仕入計上と買掛金の支払い

  ・諸経費の支払い

  ・余剰資金の運用

 場面3 決算

  ・商品の棚卸

  ・減価償却の実施

  ・引当金の計上

  ・税金の支払い

  ・財務諸表の作成

3.発展知識の学習

 場面4 企業買収と連結会計

  ・連結決算と持ち分法

  ・資本連結とのれんの処理

  ・未実現利益の消去

  ・債権/債務の相殺消去

 場面5 税効果会計の処理

  ・税効果会計の考え方

  ・税効果会計の仕訳

  ・繰延税金資産と繰延税期負債

カスタマイズの視点

 本講座は簿記の基本的な原理を学ぶことを意図していますが、連結会計や税効果会計など、高度な概念でありながら簿記の知識を活用することで理解が容易になる学習項目を含んでいます。ここまでの知識が不要な場合には、決算までの学習で終えることもできます。