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一般社員のための計数感覚養成

講座概要

 業務上の様々な意思決定では、計数感覚を高めることでその質を向上させることができます。一般社員が計数感覚を学ぶ意味は、将来に備えた学習というだけでなく、上司が行う意思決定の意味を正しく理解し、また部下の立場で意思決定に参画できるための要件となります。

学習目標

  1. 計数感覚が意思決定の質を高めることを理解する。
  2. 原価と原価計算の概要を理解する。
  3. 損益分岐点と採算計算の基本的な考え方を理解する。

本講座の特徴

 本講座では原価計算の知識をベースに学習を進めますが、一般社員が意思決定に必要な計数感覚を身につけることが目的であるため、現実の原価計算で生じる「作業屑の処理」などの細かな知識には触れず、原価の算出がどのような手順で行われるのかを理解していただくことに主眼を置きます(単純総合原価計算の初歩レベル)。また、損益分岐点や採算計算などの管理会計についても、上司の指示や意思決定の意味を理解できるレベルで基本的な考え方を学んでいただきます。

講座仕様

  • 想定受講者  :一般社員
  • 時間の目安  :7時間
  • 受講人数の目安:16名~25名

研修カリキュラム

 標準的なカリキュラムの一例をご紹介します。

1.計数的な意思決定の重要性

  <クイズ>数字をベースに考える

  ・計数感覚を磨く意義

2.原価の意味

  ・原価とは何か

  ・材料費の中身と低減策

  ・労務費の中身と低減策

  ・経費の中身と低減策

   <討議>わが社の原価

      (個人検討、グループ討議、意見交換)

3.原価計算の手続き

  ・様々な原価計算(実際原価計算、標準原価計算など)

  ・実際原価計算の流れ

  ・費目別計算の手続き

  ・部門別計算の手続き

   <演習>部門共通費の配賦

      (個人検討、解答と解説)

  ・製品別別計算の手続き

   <演習>費目別計算(単純総合原価計算)

      (個人検討、解答と解説)

4.活動基準原価計算の考え方

  ・活動基準原価計算(ABC)とは何か

  ・ABCの考え方を用いた業務改善(ABM)

   <演習>ABMによる改善課題発見

      (個人検討、グループ討議、発表・講評、解説)

5.損益分岐点の知識

  ・損益分岐点とは何か

  ・固定費と変動費

   <演習>損益分岐点の計算と費用構造の比較

      (個人検討、グループ討議、発表・講評、解説)

  ・損益分岐点の活用

6.採算計算の考え方

  ・採算計算は損得計算

  ・様々な原価概念(埋没原価と機会原価)

   <演習>採算計算による意思決定

      (個人検討、解答と解説)

   <演習>損得計算をやってみよう

      (個人検討、解答と解説)

カスタマイズの視点

 本講座は意思決定会計について基礎的な知識を身につけることを狙いとしています。受講者が保有する計数スキルが十分でない場合には一部の内容を省くことで学習を楽にすることもできます。