管理職のためのメンタルヘルスケアの基本(ラインケア編)
講座概要
職場を預かる管理職は、部下のメンタルヘルスケア(ラインケア)にも大きな責任を負っています。本講座では。管理職が適切なラインケアを行えるスキルを身につけることを学習目標としています。メンタルヘルスの基礎知識だけでなく、部下に過剰なストレスを与えないマネジメント上の工夫についても学習します。
学習目標
- 管理職が負う職場のメンタルヘルスケア(ラインケア)の内容を理解する。
- メンタルヘルスを脅かすストレスの性質とその軽減策について理解する。
- 部下に過剰なストレスを与えないマネジメント上の工夫と、万一メンタル疾患が発生した際の正しい対応について理解する。
本講座の特徴
本講座では一般的なメンタルヘルス研修で扱われるラインケアの内容だけでなく、ストレス管理について部下に助言できるセルフケアの知識、抜本的な対策である職場マネジメント(とくに職場内コミュニケーション)改善についても触れます。
講座仕様
- 想定受講者 :部下を持つ管理職
- 時間の目安 :3~4時間
- 受講人数の目安:16名~25名
研修カリキュラム
標準的なカリキュラムの一例をご紹介します。
1.メンタルヘルスの理解
<診断>あなたのストレス状況
(事前課題 こころの耳サイトの診断を活用)
・診断結果の解説(ストレスの原因)
・メンタルヘルスケアとは何か(定義と統計情報)
・4レベルのケアとラインケア
2.メンタルヘルスの大敵 ストレスの理解
・ストレスの性質(原因と人体への作用)
・メンタル疾患の諸症状
・ストレスへの対処(セルフケアの知識)
①軽度のストレスと対処法(趣味や睡眠の重要性など)
②中度のストレスと対処法(リラクセーションのテクニックなど)
③重度のストレスと対処法(EAPの活用など)
<ワーク>マインドフルネスの実践
(個人ワーク、グループ内共有)
2.管理職によるラインケア
<ケース討議>部下の異変
(個人ワーク、グループ討議、発表・講評、解説)
・ラインケアの重要性
・ラインケアのポイント
①部下の観察(重点観察ポイント)
②部下との対話(対話での確認事項)
③部下への傾聴(傾聴の技術)
④異変への対処(上司の役割)
・休職から職場復帰まで
・産業医、人事部門との連携
3.精神的に健康な職場づくり
・業務改善と業務負荷の平準化
・部下とのコミュニケーション改善
①部下の個性の理解
②個性に適合した働きかけ
<ワーク>部下への指導改善
(個人ワーク、グループ内共有)
・部下育成での留意点
カスタマイズの視点
管理職向けメンタルヘルス教育(ラインケア研修等)では、メンタルヘルスそのものの理解も重要ですが、メンタルヘルス対策の実効性を担保するためには職場マネジメント(とくに部下指導)の改善が欠かせません。そのため、本講座の受講後に、「課長研修 活気ある職場づくりと人材育成」などを通じたマネジメントスキル教育をセットで用意することが有効です。