講座設計では、講座内容の詳細について検討し、研修プログラムを作成する。完成したプログラムをもとに、講座開催の組織承認を得なければならないため、企画担当者自身が内容を理解するだけでなく、第三者にも分かりやすくまとめる必要がある。また、経営的視点から講座開催の必要性が明記されていなければならない。
講座設計では、講座内容の詳細について検討し、研修プログラムを作成する。完成したプログラムをもとに、講座開催の組織承認を得なければならないため、企画担当者自身が内容を理解するだけでなく、第三者にも分かりやすくまとめる必要がある。また、経営的視点から講座開催の必要性が明記されていなければならない。
プログラムとは講座の企画書であり、設計書・仕様書ともいうべき文書である。学校教育において「シラバス」と呼ばれるものに相当する。内容は研修体系の検討時に固めた講座別学習目標などに加え、内容に関するさらに細かな情報が含まれる。研修プログラムは講座の実施状況がイメージできるレベルで作成されるため、講座開催の意思決定に際して重要な判断材料となる。その意味で、意思決定者に「この講座を開催することは経営上のメリットがある」と理解してもらえる資料でなければならない。
講座概要とは、講座の全体像を簡潔に説明したものであり、研修体系の検討時に取りまとめた情報(開催目的、学習目標、講座設計方針、想定受講者、所要時間)をもとに作成する。これ以外に意思決定者に講座の概要を手短に伝えるための情報として、講座概要を要約した短い文章を添えることも多い。この中には、講座開催の背景となった事情や実施による経営面での期待効果などを記載する。他の情報はこの文章を理解するための補足情報として位置づけることもできる。
単にカリキュラムとも呼ばれ、講座内容の詳細を説明するための情報である。学習項目を時系列にそって並べた表形式で作成されることが多い。この表は、講座の大きな流れを説明する大項目リストと、その下位情報となる中小項目で構成される。中小項目に代えて、そこで用いられる研修技法の説明や運用上の留意点などが記載されることもある。また、プログラムは進行表でもあるため、各項目の所要時間(開始・終了時刻)も添えなければならない。このプログラムをもとに担当講師がレッスンプランと呼ばれる更に細かな進行表を作成するが、このレッスンプランが教材作成の基礎情報となる。カリキュラムを講座の概要設計書とすれば、レッスンプランは詳細設計書にあたる。
短時間の講演会形式の研修であれば、カリキュラムだけで講座内容の理解が可能であるが、長時間に及ぶ研修では多様な研修技法が活用されるため、意思決定者やその他の関係者がそれらを理解するための補足情報が必要になることがある。ケースメソッドや教育ゲームなどを活用する場合には、ケースやワークシート、運用手順などの補足資料が必要になることが多い。特殊な教材を使用する場合や事前課題などを用いる場合には、その内容も明記する。
ここでいう実行計画とは、講座開催に関わる事務的な情報である。開催予定日時とそこから遡る形で準備作業のスケジュール、運営体制と役割分担、及び費用の見積もりなどが含まれる。費用の中には、会場費、教材費、講師委託費などの他に、遠方から参加する受講者の旅費と負担部署等を含む。管理会計上で人件費の管理が細かく行われている企業では、受講側と運用側それぞれの人件費または消費工数(時間数)と負担部署等を記載することもある。
外部講師を活用する場合には講師プロフィール、既存の教材を使用する場合には教材見本、過去に実施実績のある講座ではそのときのアンケート集計結果などが添えられることがある。
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